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202

「ひとりたりとも取りこぼしたくない」と思うことによって、慈悲と罪悪は表裏一体になる。

201

*が*であることは、*の専売特許ではない。
*のことは#には分からないと宣言するのは、要するに説明能力の欠如である。

200

自分と他人の身体は別のものだが、自分と他人はときおり志向や感覚を共有している。自分の身体は自分だけのものだが、他人の思考にうながされて行動することもすくなくない。
「自分の主人は自分」という不可欠のレトリックにどこまでしたがうべきか――とりあえず、
○自分は自分の管理人である
○自分は自分の所有者ではない
○他人は自分の管理人でも所有者でもない

199

軽蔑されることを恕さなくてはならない。軽蔑することを避けなければいけない。
生きてゆくために。
他人と自分にひそむ暴力を嗅ぎあてなくてはならない。
生きてゆくために。

198

幼さ、愚かさをよそおうことは、ほんとうに稚拙であることが露呈したときに備えての保険である。

197

がまんづよい猫は、猫ではない。

196

見せ消ち。アンチクライスト。否定はつよい肯定。
わたしは拒まないことによっておそらくはときおりあなたを拒んでいる。
わたしの寛容はときおり不寛容のあらわれである。

195

わたしがあなたのものになりはじめたらそれはもはやわたしではないものなのであなたはついにわたしを手に入れることはない。
あなたはわたしを手に入れたければわたしを手に入れようとしてはならない。

194

尊敬できるのは、まるで間違わない人ではなく、間違いに気づいたとき適宜軌道修正できる人。

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