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女の子は、忘れられてこそ、女の子である。
見守られているうちは、大人の庇護や賛辞や好奇心に補われるせいで、女の子成分100パーセントというわけにはゆかない。よって容姿のよい女の子は早くから女の子ではないものになりやすい、だろう。
女の子は、「いたの?」と言われてこそ。
女の子は、男でも大人でもない。つまり、いてもいなくても同じである存在。
女の子は、人間として、存在しない。
だから
女の子は、自分が女の子であることを嫌悪すべきである。
それに気づいていない女の子は、まだまだ多い、けれど。
女の子は、自分が女の子であることを、ゆめ誇りにしてはならない。
存在したいと思うなら。