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シンジラレネーション

以前、雑誌「MOE」からの依頼であげた推薦書

21世紀の少女たちに贈る少女領域の本
高原 英理

1 「山梔(くちなし)」野溝七生子(講談社文芸文庫)
2 「第七官界彷徨」尾崎翠(ちくま文庫版ちくま日本文学全集)
3 「ハイブリッド・チャイルド」大原まり子(ハヤカワ文庫)
4 「"少女神"第9号」フランチェスカ・リア・ブロック作 金原瑞人訳(理論社)
5 「クローディアの秘密」E.L.カニグズバーグ作 松永ふみ子訳(岩波少年文庫)

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みのむし

『うさと私』という詩集について今もたま~に欲しいと言ってくださる人がいる
その件について2001年での現状報告
ある人に送付したメールから

あれ(「うさと私」)は多くの方に愛されて幸せな本でした。
ところが、まことに残念なことに、昨年、「かばん」朗読会の後あたりで完全に売り切れてしまい、私の方にももはや余分のものがなくなってしまいました。
再版をご要望くださる方もいらしてくれたのですが、版元では今のところ予定なしの模様です。
これを機会に、以後の原稿なども足した改訂新版を出してくれるところを現在捜しておりますが、そういうわけで書籍の形ではいま、品切れ状態なのです。

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チャンドス卿の手紙

2000年、「文學界」で新人月評やってた頃の思い出。
とある人に送ったメールから。

これまたところで、先の席で角田光代が「高原さんがやる新人月評なら怖くないから、早くどっかに載せようと思ったんだけど間に合わなかった、来年載せるから、もっとずっと続けてよ」ってさ、怖くないってあんたそれ喜んでいいのかどうか

なお、
この後、角田さんはもう新人月評なんか恐れなくていい作家になりました。

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シンデラーラちゃん

以前、国書刊行会の編集長から「最近何聴いてますか」と問われたときの答。
主に古楽系について。

最近かー、タワーで安く買ったアルヒーフの青いケースのシリーズでモラレス中心のミサ曲がよかったかな
ガブリエリコンソート&プレイヤーズ、ポール・マクリーシュ指揮

あとはバルトークとヤナーチェクがブルックナーに並んで多い

なお、
ロック系(といっても過去の)ではコクトー・ツインズとバウハウス

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ウミウシ

ある人に送ったメールより
昨年のメニュー。

早稲田大学では「人でなしの恋」(女性に人気)、「芋虫」、「押絵と旅する男」を扱い、次回からは「踊る一寸法師」です。

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流謫王

国書刊行会刊のアンソロジー・シリーズ「書物の王国」は、2000年、最後の巻「復讐」が配本された。このシリーズは各巻それぞれ一人の責任編集により収録作が決定されてきたが、最終巻だけはそれまでの選定者全員の意見をつのることとなった。
編集長からの依頼を受けて私が送付した候補作が以下。

「書物の王国」――復讐――候補作  高原英理・選  2000/03/16

1 コナン・ドイル    「サノクス令夫人」(新潮文庫)
2 塚本邦雄       『遊神図』より「火の鏡」(文芸春秋刊)
3 シオドア・スタージョン「考え方」 (『一角獣多角獣』
                            早川書房刊)
4 シーベリー・クイン  「呪いの家」 (月刊ペン社刊
                      『恐怖と幻想』何巻か忘れた)
5 南条範夫       「復讐鬼」(確か旺文社文庫で読んだ)
6 小酒井不木      「手術」 (立風書房
                      『現代怪奇小説集』1か?)
7 クック(名の方忘れた)「魔の配剤」(ソノラマ文庫)
8 江戸川乱歩      「踊る一寸法師」(講談社版全集その他)

この中から採用されたのが「サノクス令夫人」と「復讐鬼」だった。

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ドッキリチャンネル

昨年夏、池袋新文芸座で江戸川乱歩原作映画オールナイトが何度か行われた。誘い合わせて行った日のプログラムは「屋根裏の散歩者」「D坂の殺人事件」「盲獣」「恐怖奇形人間」。そのとき参加者の一人に告げた若干の説明が以下。

「恐怖奇形人間」は題名を見てもわかるようにDVD・ビデオ化はされておらず以後もされないでしょう。劇場でしか見られません。
私は今度見ると四回目になりますが何度でも見たい。
他の作も名作。特に「盲獣」はA級の出来。

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ベラ・ルゴシズ・デッド

20年前は街のどこかで楽しいことが行われているっていう感じがあったけど、今は街のどこかで誰かが死んでいる感じがある。
でもそれもなかなかいいか。

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ニッポニア・ニッポンなべ

以前送ったメールから

あなたの話はまわりの人を楽しませてくれますね。
いつまで聞いていても嫌にならない。
それは話の裏に「わたしが正しいと思え」とか「わたしはこんなにすぐれているのだということをわかれ」というセコい命令が隠れていないからです。
そういう無意識の欲望というのが見えると、聞く人は嫌になる。そしてその種の欲望を隠し持ってしまう者というのはもともと自分の駄目さをどこかで知っていてそれを見たくないために他者に話したがる。
しかし所詮魅力がなく、人はそれを聞きたがらない。

つまりあなたには他人に自分を押し付ける必要がないほど無意識の自信がある。
そういう人の話はおもしろいものをそのままおもしろく聞かせることができる。

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十月はたそがれの国

オリジナル・
目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき
(穂村弘歌集「手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)」小学館刊 より)

ところで2000年、穂村弘の所属する「かばん」誌がちょうど200号となるのを記念した「かばん200号記念朗読会」が開催され、出演した穂村は後で「これは歴史的だ」と語った。
またこの朗読会には私もゲストとして出演させてもらっていた。
以下はそのときの感想。

やってみたらアタマまっしろで、これはもう、れきしてきよ、れきしてき

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TAMALA2010

以前、「○○星人」(例「おっぱい星人」)というのにどんなのがあるかという問いをもらったことがあり、そのときの答。

Q18「○○星人」の回答

ものすごく遅い答えですが、もし今でも間に合うならたまたま思い出したのでお伝えします
去年の第43回群像新人賞の評論部門の候補作に対する笙野頼子さんのコメントの中に
「漱石論はたりうる星人の御作であるが」
という一節があってわらたわらた
つまりその漱石に関する論文にはおそらく頻繁に「……は、はたして……たりうるか」とか「……が……してこそ……たりうるのである」
という古風な言い回しが出てくるのでしょう
これ、60年代から70年代の評論には特によく出てきますね
別にそれ使うのがいけないって言ってんじゃ全然ないんだけど少なくとも私は、これ読んで以来、「……たりうる」は二度と使えなくなりました
うーん「たりうる星人」……笙野頼子おそるべし

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インコグニタ

「別腹」という雑誌があってその第3号に載せた近況。2002年11月3日刊。

某掲示板では英理お姉さまと呼ばれる。
ティプトリー・ジュニアの「接続された女」気分。

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水晶狂い

最近
(2001年11月1日の記録による。なおこの年、佐藤弓生は角川短歌賞を受賞した。私は96年に群像新人賞優秀作となっている)
   見つけたおかしい話

「公募ガイド」から佐藤に「受賞者紹介記事」の依頼があって見本誌今月号をもらってきた。
「群像新人賞」のところ見てみたら、囲みに群像新人賞出身作家・評論家の名が列挙されていたのだが、その紹介が
「本賞から排出した作家」

わしらウンコか!

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ボンサンス

ヴァーグナーの楽劇「さまよえるオランダ人」というのは英語では「The Flying Dutchman」となるのだが、私はこの英題を見るたび、全然内容も知らない人がこれをさらに日本語訳した場合の題名を想像する。
「かっ飛びオランダ野郎」っての。

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モボ

とある新人賞の一次選考を(数は少ないが)やったことがあって、現在の小説の書き手がやってはいけないことをそのとき強く意識した。
たとえば、単なる研究レポート禁止、「うたかたの恋」禁止、教育理念吐露禁止、寓話禁止、単純ドッペルゲンガー禁止、白血病禁止、いきなり教会で懺悔禁止、むやみな癒し禁止、中年以後の過去振り返り旅禁止、……など。

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あも

『無垢の力』出版後はオーストラリアへ行ってみたり友人の別荘で由緒正しい避暑をさせてもらったり。あと自分ってずいぶんゴスなもの好きだな~と考えていたら一冊分書けてしまったのでそのうち本にしますかも。

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