うさぎちゃん大地に立つ
あとになって
1/29のトークセッションは
多くの方においでいただけてありがたかったわけですが、
あとになっていくつか考えることがありました。
まず若干の裏話から
しばらく前、『ゴシックハート』出版記念パーティを催していただいたさい、
そこには東雅夫氏もご出席であったのだが、数人の女子大生のみなさんがゴスロリの装いでおいでくださってもいた。
せっかくだから全員自己紹介を、となったときに東氏や私が「かつて澁澤さんのお宅で……」といった話をするたびゴスロリの方々は意想外の大変な受けを示してくださったものである。
この印象が非常に強く、1/29のトーク前、東氏との打ち合わせで、
「せっかく来てもらったのだから、損をしたと思われないような話をしたい」という相談になったさい、
「澁澤・中井ねたならこういう場においでの多くの方に喜んでもらえるだろう」という結論が出た。
そしてその方針でかつての「幻想文学」時代の澁澤・中井話を語った。
この件は自著で澁澤龍彦と中井英夫がいわば日本の「ゴス」を準備した人、として位置づけられているので違和感はないと思われもし、また実際に受けているのもわかった。
しかし今から考えて見ると、
いきおいこの日の話には「幻想文学業界話」的なところが多くなった。また澁澤・中井両氏のひととなりを語るのがゴシックカルチャーを語ることなのだとは言えない。
満足してくださった方も多くおられたのはよかったが、
ゴシックの志向、ゴシックの魂、といった原理的な内容を期待してこられた方に対しては大変申し訳のない結果となった。
というわけで、深い話を期待してこられたみなさん、すみません。
以後も何度か、複数の方々の前でお話しする機会がありますが、
これからはできるかぎりゴシックという生き方とかゴシック的な思考の本質について語ろうと思います。
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