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NANA

『ゴシックハート』は
日本推理作家協会賞評論その他の部門に落選しました

受賞作は以下のとおり 東京創元社のhpから

5月24日、第58回日本推理作家協会賞の選考会が行われ、戸松淳矩『剣と薔薇の夏』(クライム・クラブ)が、《長編および連作短編集部門》を受賞しました。短編部門は受賞作なし、評論その他の部門は日高恒太朗氏『不時着』(新人物往来社)が受賞しました。

それにしても『子不語の夢』も落選?
私の場合は最初から納得ずくだが、自分が落選したことよりこれが落ちたことが悲しいような……

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頭蓋骨の中の青い花

既に書店にある「ユリイカ」5月号、特集「人形愛あるいはI,DOLL」に
「起源の幻影」という文を掲載。

内容は『無垢の力』の大略と『ゴシックハート』の「人形」の章とを
改めて俯瞰したもので、
半分ほどは既に書いたことをやや別の角度で記しています。
あとの半分は新たな内容で、『無垢の力』に収録できなかったようなこと、
それと最近のフィギュアとの関係なども少し。

それでも既に書いたことの繰り返しにならざるをえないところがあり、
ただの繰り返しは嫌なので、
今回は著しく書法を変えて、小説ほかのフィクションを一人称で書くときに用いる口調のひとつでやってみました。
そのさい、
前二著で心がけた「前提を何も知らない人にもわかるように」という態度もそろそろ退屈になっているので、
わからない人は著書を読んでいただくこととして、
いわば、「ついてきてくださる方限定」で書いています。
不遜と言われるならそれでもよいが、しかし、大抵の「作家」の態度って
質はそれぞれ異なるにせよ、こんなのじゃないですか。
むろん、故意に難解に書いているわけではなく、
実際に難しいわけでもありません。
というより私にはこの書き方が一番やりやすいのであります。実は。
なので、
今回は一般への解説的なものを期待されないようお願いいたします。

思えば、早稲田大学で教えるという経験がなければ、
『ゴシックハート』全編もこんな口調でやってたかもしれませんね。
ただ、そうすると重版にはならなかったとも思う。

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