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トーキング・アバウト

最近の執筆メモ02

まだでてないもの

01 現代女性作家読本シリーズ『多和田葉子』(鼎書房)
「三人関係」について掲載予定。

これは現代の女性作家についての研究書。『小川洋子』『川上弘美』が既刊。『笙野頼子』『松浦理英子』『山田詠美』などがこの先のラインナップにある。大学では需要があるのだろうがあまり書店でみかけたことはない。でもいい企画です。
「三人関係」は「三角関係」とは違う、というところから始まるのだが、じゃあ何? という話。澁澤の「思考の紋章学」、それと兼好の「徒然草」なんてのも参照して、でもやはり軽く読めるもの。

02 フリーペーパー版「早稲田文学」に連載の「リテラリー・ゴシック」03

今回はシルヴィア・プラスの詩を中心に、アン・ラドクリフ~エミリ・ブロンテ~シルヴィア・プラス~マリリン・マンソンといった形で続くゴスと少女的抵抗意識について。
なお次回04は「お化けたちとの楽しい暮らし」

03 「ナイトメア叢書」(青弓社刊)の第二巻『近代幻想文学の再構築』(仮題)に10枚ほどのコラム。

ここでも三島由紀夫とその仲間たち(こっちはゲイ専門ではない)が担っていた様式美優先的ロマン主義、三島の死後、「ロマンティシズム」には否定的となった純文学、それを継承している幻想文学(の一部の書き手)、といったことをこれまたエッセイとして。

04 東雅夫編『猫路地――猫ファンタジー競作集』(日本出版社)
猫に関するファンタジー競作集。4月刊の予定。
収録予定作家作品は以下。

加門七海「猫火花」
長島槙子「猫ノ湯」
谷山浩子「猫眼鏡」
秋里光彦「猫書店」
寮美千子「花喰い猫」
倉阪鬼一郎「猫坂」
佐藤弓生「猫寺物語」
片桐京介「妙猫」
井辻朱美「魔女猫」
菊地秀行「猫のサーカス」
片岡まみこ「失猫症候群」
霜島ケイ「猫波」
吉田知子「猫闇」
天沼春樹「猫女房」
化野燐「猫魂」
梶尾真治「猫視」
森真沙子「四方猫」
別役実「とりかわりねこ」
皆川博子「蜜猫」
花輪莞爾「猫鏡」

こちらは秋里光彦名義。佐藤弓生もいます。
今回の作は私としてはおそらく初めての明るいファンタジー。
高橋葉介氏の短編みたいな感じを狙いました。

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モンタギューとキャピレット

最近の執筆メモ01

既にでたもの

01 二階堂奥歯『八本脚の蝶』(ポプラ社刊)

巻末「記憶――あの日、彼女と」というところに佐藤弓生とともに寄稿。
「主体と客体の狭間」というのがそれ。
お読みいただけばわかるように、『ゴシックハート』の末尾に記した「ゴシックな記憶」の女性はこの人です。

02 フリーペーパー版「早稲田文学」2号に連載の「リテラリー・ゴシック」02

ネオ・ゴシックの作家パトリック・マグラアの「天使」から、悪魔だけでなく天使に向けられたゴシック的視線について。須永朝彦の「天使」についても少し触れた。
エヴァンゲリオン以後、天使もまた異様な怪物であることが広く認められたのでは? もともとユダヤ教の天使はかなり怖いのばっかりだそうですが。

03 「彷書月刊」2006年3月号「特集 アドニスの杯」に「遠い記憶として」寄稿

この「アドニス」というのは三島由紀夫・中井英夫・塚本邦雄らが匿名でやってたゲイ専門誌です。
新版三島全集に、三島が匿名で発表した「愛の処刑」が収録(ただしこれが掲載されたのは「アドニス」の別冊の「アポロ」)されたことや堂本正樹による回想がよく読まれたこと、そしてなんか「アドニス」が古本の世界で少々話題になってるらしくて特集となったもよう。
最初はアドニス的アンダーグラウンドゲイ文学の文学史的意味とかなんとか望まれたが、実際手に取ったこともない雑誌について書くのは無理、よって、完全に部外者として1960~80年代に三島や中井、塚本といった作家たちのゲイテイストをいかなる形で受容してきたかという報告に徹したものとした。論文ではなく回想エッセイなので比較的書きやすかった。

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