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ワッシリー・カンディンスキー

「今、書評はできません」

現在『ゴシックハート』に続く著作執筆中です。
なので依頼されても書評はできません。

そもそも一昨年くらいから、依頼されてやる書評はすべて断り、既に読んだものから特によいと思われるものだけを機会があれば紹介し、その場合は批判的なことは言わない、という方針でいる。

フリでいきなり依頼される書評は、それがよほどの義理でもない限り、やりません。

何にしても、今書いているものの喜びを中途半端な仕事で中断されるのが一番イヤだ。

こういうのは作家の場合は普通のことなのだが、名目上「批評家」などと言っていると「読むのが仕事でしょ」と言われがちである。

かつては「文芸評論家」と名乗ることが、ある利益になったが、最近はこの分類が自分の自由を制限し始めている。

澁澤龍彦の『思考の紋章学』についての「著者の言葉」を見ると、「自分は批評家と言われることもあるが飽くまでもエッセイストであり、楽しく読んでもらえればそれでよい」といった内容があった。

やはり澁澤さんも同じ不自由を感じていたのだな、と思った。

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