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冷厳たり

既に発表した評論として、今月刊行される『月光果樹園』収録作の他には、三島由紀夫と江戸川乱歩に関する群像新人賞優秀作とそこから続く両者をめぐる批評とでいつの日か一冊にしたいものがある。
また、単行本化されていない批評的随筆のようなものが約一冊分、文芸に限らない批評的文章が約一冊分ある。これまで公刊された四冊の評論集以外には、『月光果樹園』を含めたこのさらに四冊分相当が今のところ私の評論のほぼすべてである。
評論家を名乗ることでもたらされる圧力には今も違和感があるのだが、ともかく「評論」の名を借りて行なうこうした思い巡りはとても楽しかった。

ところで穂村弘さんの歌論集『短歌の友人』がこのたび伊藤整文学賞を受賞した。
お祝い申しあげます。こういうのは「愛される評論」じゃなかろうかと思う次第です。

(覚書)

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