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むらぎもの心に問へば恥ばかり

子供の頃、寝ようとすると、目の前の枕から先のシーツが遥かに広がる荒野のように見えたことがある。全体が広大な風景のようだった。
そうした見え方というのにも名がついているらしいがどういうのか忘れた。
一時的な距離感の異常だが、そのときの、どんなにこの広い荒野を越えて行こうとしても決して達せられないだろうという虚しく遥かな感じはなんとなく忘れがたい。
カフカの「皇帝の使者」の読後感に少し似ている。

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