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テレスコ干さばステレンキョウ

↑上方落語から(ステレンギョとも)。

いつか行ったジェシー・ノーマンのリサイタルが終わって、とてもよかったなと思いながら近くのレストランに入ったら、隣にいた、同じ演奏会を聞いてきたらしい若い男が連れの女性にさんざん演奏のあらを語っていた。
どこがどう悪いとかよりも「オレはこんな程度では満足しない」という言い方で、しかも「(繊細な)オレの耳ではこんなの聞いてると気持ちが悪くなるんだ」として他の演奏家の音程の悪さまであげていた。
けっこう大きな声で周囲にこれ聞けよがしなので、これを私は、心からの批判ではなく、「こんなに耳のいいオレ」アピールとしか感じず、「そんなに気持ち悪くなるような耳はいらない耳」と言って内耳ごとちぎってやりたかった。
批判に自慢が混じっていると感じられるとき、私には強く蔑まれてならない。

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