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と言ってたら

『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』第二刷見本、来た。

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『リテラリーゴシック』読書会第2回から第4回までの予定

カフェ百日紅さんのご好意により、引き続き『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』読書会を行なうことになりました。
第二回以後は以下の予定。

2/23(日) 第二回 第四章「幻想文学の領土から」について
3/30(日) 第三回 第五章「文学的ゴシックの現在」について
4/20(日) 第四回 全章振り返っての感想・これからの展開ほか

上のいずれも18:00から開催いたします。
入場無料。ワンドリンクオーダーのみお願いいたします。カフェ百日紅はこちら
そのうちまたここに記します。

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『グレー・グレー』映画化を、二宮和也主演で

という希望を書いておられる方がいて、本当にそうなればよいのにと思った、というだけの話。ごめん。
とある二宮和也ファンの方が『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』で初めて『グレー・グレー』を読んで、是非、二宮さん主演のそれを見たいとお思いになった、とのことでした。ただ、こういう件の扱いはちょっと微妙で、ご迷惑になるといけないので直接リンクをはることは控えておきます。
(いまだにトラックバックとかそういうのの意味がよくわからないこともあり)
『グレー・グレー』のアキ役はあんまりしっかりした様子ではなく、どことなく心もとなげなところがあるとよい。二宮和也はよく合うと思う。
では和花は誰がよいだろうか。当の方の意見はわからないので私の主観から、近年見た映画「アナザー」の印象で言うなら橋本愛か。もう少々天然入った感じのほうがよいか。
と、とらぬたぬき的発想が発動すると、どこまでもいい気になれるものだなあと思ったわけであった。
が、それはともかく、映画業界の方、それとジャニーズ事務所の方に、ここ、見てほしいす。どうでしょう?

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長崎書店さんに作成していただいたチラシが素敵

こんなんだそうです→!&!

あともう五日ばかりなのでもう一度。以下のとおりです。

「新しい文学史を作る リテラリーゴシック宣言」

 リテラリーゴシック宣言  講演:高原英理 ゲスト:黒瀬珂瀾

 日時 2014年2月3日(月) 開場18:30 開演19:00
 場所 長崎書店3Fリトルスターホール
 入場料 1000円
 サイン会あります
 長崎書店店頭、またはお電話でご予約受け付けております(TEL096-353-0555)

 住所   熊本県熊本市中央区上通町6-23
 電話    096-353-0555  FAX    096-322-2245
 E-mail  nagasaki@arion.ocn.ne.jp
 休日    無休
 営業時間 10:00 ~ 21:00

でお願いいたします。

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第一回『リテラリーゴシック』読書会覚書

交わされた会話から。記憶しているものだけ。

・「リテラリーゴシック」は流派というよりムーブメントですね。
・「リテラリーゴシック」という運動に参加してくれるならどんな作家も歓迎。
・とはいえ、これは入れられないという作家もあることはある。ここには記さない。
・宮沢賢治「毒もみのすきな署長さん」の置き方が受ける。
・江戸川乱歩より横溝正史のほうが異端的な心情を持っていたのではないか。
・小栗虫太郎の「失楽園殺人事件」のトリックはまだそれでも辻褄があっている。
・やっぱり中二病が芸術を創る。下手だと最低だけど。
・ある種の作家は頂点を越えてからみるみる劣化する。
・「僧侶」はいろいろな意味ではい。
・「作歌の秘訣は身養生にあり」(藤原定家)
・同性愛はどこにでもありうる。
・大蘇芳年の無残絵、イイ。持ってきてくれた方ありがとう。
・サイバーパンクの映像なら映画「マトリックス」が画期的だったかもしれないが、その「全部が幻影」という造りはリアリティに欠ける。実際にわれわれが実感する電脳世界は「攻殻機動隊」と「電脳コイル」の感触ではないか。特に「攻殻ARLISE」のように、全部が嘘ではなく現実は確かにあるがその部分部分のいくつかがハッキングによって虚構化している、それを区別できない、というようなのがわれわれにとっての本当のリアルなのではないか。
(『リテラリーゴシック』に関係ない話の紹介が一番長いのもいかがなものか)
(忘れていることはまだあるがこのへんで)

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進撃のリテラリーゴシック

 て言ってみただけ。思いつきで。
書店によっては品薄だそうです。
お買い求めくださいましたみなさま、御礼申しあげます。

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表紙のこと

まず再掲。何度見てもいいですね。

Photo

人形制作・撮影 中川多理 / デザイン 柳川貴代 

『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』の表紙を決めることになったとき、「イン・ジャパン」なんだから表紙も日本のアーティストの作品にしよう、というのが最初の前提。
次に、できれば写真を使いたいというのが私の希望。
そして三番目に、静かで廃墟的なイメージでありたいが、そこに何か人体を思わせるものがほしいということ。
というような方向から中川さんと柳川さんにお願いすることになりました。そして大成功であった。
中川さん、柳川さん、改めてありがとうございます。

ところで、現代日本のゴスにとって球体関節人形は不可欠な要素だが、しかし、ゴシックロマンスから続くゴシック小説にとって、たとえばときに人形がモティーフとなることはあったにせよ、ベルメール以来の少女人形のようなものがゴシック性のあらわれとして予め当然のものであるわけではなかった。
おそらくそれは、ブルトンがシュルレアリスムの名のもとに過去の忘れられたゴシックロマンスをサドの作品などとともに再評価したこと、そのシュルレアリストたちから高く評価されたことでシュルレアリスム傍系の、しかし重要なアーティストとしてハンス・ベルメールとその作品が知られ始めたこと、そしてそれが日本で澁澤龍彦らによる魅力的な紹介によって当時言うところの「異端」の美とイメージされ、そこから球体関節人形という形式が知られていったことによるのではないかと思う。
すなわち、これほど球体関節人形がゴスとして重要視される場は日本のほかにはそう多くないだろう、むしろ、ゴスロリと並んで当表紙のような様式の球体関節人形こそ日本的ゴシックの象徴なのではないか、と私は今のところこんな意見でいます。
その意味で、ゴシックロマンス等を原典として始める種類の「ゴシック紹介」とは違う、現代日本のゴスが何を好むのか、という視点から選択された作品集に、このような写真を表紙としたことはやはり最善であったと思うのであった。とりわけその果敢なげな表情を使わせていただけたことが喜びであります。

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読書会のお知らせ(再掲)

カフェ百日紅さんのご好意で、1月26日(日)18:00から第一回『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』読書会を行うことになりました。
当読書会は全四回を予定しています。
第一回目(今回)は序文・一章~三章、第二回目は四章、第三回目は五章の収録作を主な言及対象として行います。第四回はそれまでの経過報告と総論(というと固いが要するに全体の感想)という予定。
入場無料。ワンドリンクオーダーのみお願いいたします。場所はここ→
以上、昨年12/25の記事から抜粋して再掲。

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黒瀬珂瀾さん

現代短歌の世界で知らない人はいない、この方ですが→††

春日井建に師事。「未来短歌会」選者。[sai]、「鱧と水仙」に参加。現代歌人協会会員。

単著 第一歌集『黒耀宮』(ながらみ書房2002年)第十一回ながらみ書房出版賞
    『街角の歌』 (ふらんす堂2008年)
    第二歌集『空庭』(本阿弥書店2009年)

共著 『現代短歌最前線 新響十人』(北溟社2007年)
    『〈殺し〉の短歌史』(水声社2010年)

編著 現代詩文庫『岡井隆歌集』(思潮社2013年)選歌

 『ゴシックスピリット』では『黒耀宮』から、以下の短歌を引用させていただきました。

夜の鳥、夜の翼がわれを去る紫煙・竪琴・預言を残し

夏草を燃やせば灰の舞ひあがる匂ひにジル・ド・レエ ジル・ド・レエ

新しき地下街の果てパヴァーヌと共に流れぬ水漬【みづ】く屍【かばね】は

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2/3(月)長崎書店でのイベント、ゲストあり

先に記した2/3、熊本市・長崎書店でのイベントについて追加。

歌人の黒瀬珂瀾さんがゲストとしてご参加くださることになりました。
『ゴシックスピリット』の「リテラリーゴシック」の章で歌を引用させていただいたことがあります。塚本、葛原をはじめとする前衛短歌にお詳しいばかりでなく、現代文学・現代文化に怜悧な視点を持つ方です。

以下のとおり→

1/6の記事を再掲します。

「新しい文学史を作る リテラリーゴシック宣言」

●リテラリーゴシック宣言  講演:高原英理
●日時 2014年2月3日(月) 開場18:30 開演19:00
●場所 長崎書店3Fリトルスターホール
●入場料 1000円
●サイン会あります
●長崎書店店頭、またはお電話でご予約受け付けております(TEL096-353-0555)

 住所   熊本県熊本市中央区上通町6-23
 電話    096-353-0555  FAX    096-322-2245
 E-mail  nagasaki@arion.ocn.ne.jp
 休日    無休
 営業時間 10:00 ~ 21:00

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早くも発売後一週間で

『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』増刷決定。

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文化のカテゴリー、たとえばゴスの

『ゴシックハート』を書いたときはともかく現代に見いだされるゴシックなものという名の下に、かねてから自分の気になる事象を語っていった。
『ゴシックスピリット』もやり方は同じだが、さらにもう一歩踏み込むといったところ。
そこにはたまたま既によく知られているアーティストの名もあったが、これらは本来啓蒙をめざす書では全くないので、もう知っているとかそういうことは関係なく、そうです、お読みの方が知っていても語りたいものは私風に語らせていただきます、というスタンスであった。
一方、語っていないものについて、たとえば、ゴシックロックやゴシックメタルについて、言及が足りないという意見をいくつか見た。全くそのとおりではあるが、ただ、網羅するとも体系を示すとも言っていないのだから、オールマイティなものを求められても無理である。
上二著を個人的にゴスの入門書としていただくのはかまわないが、実のところ、全然、全体的・体系的な記述にはなっていない。いくらか理論的にも記したつもりではあるが、実のところ、オレこう思うんだけどさー、という呼びかけの書なのである。
そこでもし何かが足りないとお考えであれば、是非、そうお考えの方がそれを詳しく書いて、公にしてほしい、と思うばかりであった。今もそう思う。あなたにやっていただきたい。わたしたちに参加してください。歓迎します。
なお、音楽のゴスに詳しい人を私は何人か知っているので、音楽に関する限り、自分としてはそういう方々の言葉に耳を傾けたい。
また、『ゴシックスピリット』ではいくらか美術に関しての言及も寄せて一章にしてみたが、その後、こういうことはたとえば、『死想の血統』の著者である樋口ヒロユキ氏にお任せしたいと思うようになった。
さらに、SFと女性・ジェンダー的な問題系なら『テクノゴシック』の小谷真理さんがおられる。
漫画・アニメ・ゲーム等も、本当に気になったものについてだけで、それ専門にはならない。
このようにしてだんだんと自分の専門がはっきりしてきて、そこで自分の専門分野はと言えば、やっぱり! 文学なのである。ただし、ミステリー・SF・ホラー・ファンタジーというジャンル小説に限らない。また群像新人賞優秀作被認定者である私としては純文学をけっこう重視する。
だがそういう区分だけではない。日本文学は小説だけではない。古来、詩歌が非常に重要である。さらに随筆文学は『枕草子』や『徒然草』以来、日本文学の精華である。
ということで『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』はできあがった。時代を近代以後に限ったので古典は入らなかったし、上のように言いながらもかなり小説の収録度合いが大きいが、そこは私の不明としていただいて、さらには戯曲がないのも私の無教養からとしていただいて、いろいろと偏りながらも、啓蒙ではなく、何か始めよう、という呼びかけであるところは前二著と変わらないのだった。
そしてまたも言うのである。このコンセプトにおおむねご賛同いただける方で、不足があるとお考えのところがあればどうか、お教えください。そうしてこの運動にご参加ください。と。

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と思ったら

アマゾンにレビューをいただきました。→

またブクログでも。→

これまた早い。そしていずれも的確。御礼申し上げます。

なお、盛林堂書房でのサイン本は即日完売とのことでした。
お買い求めくださいましたみなさま、ありがとうございました。

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『リテラリーゴシック』初評

きっと世界で一番早く書かれた全体評です。
プヒプヒ日記 → ☆彡

ご高評ありがとうございます。

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サイン

西荻窪の盛林堂書房さんからご依頼があり、『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』にサインと識語を記してきました。明日から店頭に出るそうです。限定10冊。

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作品選択のさいの方針など

『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』、本当言えばもっともっと収録したい作品はあったが、こういうアンソロジーを全二冊~三冊で出すことはいろいろな意味で無理なので、この一冊にできるだけ詰め込んでこうなったわけ。
なので、今更言うまでもないですが、私から見て名作しか入っていません。どれひとつ同じでなく、しかもどれも違った魅力のある作品だけがある。
ただ、その中でも、「この作者は入っていて当然」という収録と、「この作者も入るのか」というところを敢えて強調した形での収録とがあります。
いわば、「リテラリーゴシックのコア」として収録された作品群と「リテラリーゴシックの可能性の広がり」として収録した作品とがある。
宮沢賢治なんかは、「え、ゴス?」と言われることを予期しつつ「はい、これもゴスなのです」というつもりで収録した。そういう意味で、特に「リテラリーゴシックの可能性の広がり」を意識したのは、伊藤計劃、木下古栗もそうですね。
また吉岡実の「僧侶」は現代詩の世界では有名作なのですが、「リテラリーゴシック」として読んでみよう、という意味で収録させていただいた。
その点では伊藤計劃の「セカイ、蛮族、ぼく。」なんかも、既によく知られている作品だが、殺人鬼や吸血鬼やリヴィングデッドの話の中にこれをぽつっと置くと、はっとする広がりが出ていいんです。木下古栗も同じく。
大槻ケンヂ、乙一、桜庭一樹は現代のゴスには欠かせない作家ですが、こうして顔合わせするというのはこれまではあまりなかったのではないでしょうか。しかもそこには澁澤龍彦や中井英夫だけでなく、金井美恵子も古井由吉も、葛原妙子、高柳重信もいる、というそういう場にお招きしてみるというおもしろさを、まあ私はとても楽しんだのであります。

とはいえ、私の知ることなど微々たるものであって、もっともっと「これがある」的な意見も聞きたいと思います。それから「これは違うぞ」という意見もお聞きしたいものですが、ただ、私自身は、もう何かを否定して始めることはしません。
また、もう詳細な分析とかよりは、単に「これいいよ!」の提示をもって批評に代えたいとも思う。
それと、一度は「おもしろくない」と思った作品も、時を経て読み直してみると全然違ったよさを見いだすこともあるわけで、あまり最初からダメ出しはしないでいたいという気持ちも特に最近はあったりするわけなんです。

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『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』本日発売

と思ってアマゾンを見たら「一時的に在庫切れ」って……
思うにこれは予約がたくさん入っていたからでしょう。
ご予約くださったみなさまありがとうございます。
とともに、これからお買い求め予定のみなさまはどうかお近くの書店でお願いします。

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明日

高原英理編『リテラリーゴシック・イン・ジャパン 文学的ゴシック作品選』(ちくま文庫 税抜1600円)は 明日1/8の発売です。

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書店イベント

本年2月3日、熊本県立大学で講義をしますが、同日、長崎書店さんのご厚意により、次のイベントに参加させていただくこととなりました。

「新しい文学史を作る リテラリーゴシック宣言」 詳細は→

●リテラリーゴシック宣言  講演:高原英理
●日時 2014年2月3日(月) 開場18:30 開演19:00
●場所 長崎書店3Fリトルスターホール
●入場料 1000円
●サイン会あります
●長崎書店店頭、またはお電話でご予約受け付けております(TEL096-353-0555)

 長崎書店さんについては→
 住所   熊本県熊本市中央区上通町6-23
 電話    096-353-0555
 FAX    096-322-2245
 E-mail  nagasaki@arion.ocn.ne.jp
 休日    無休
 営業時間 10:00 ~ 21:00

明治22年創業という九州の老舗書店でこのような催しをさせていただけることは大変名誉なことと感謝いたしております。

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『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』成分分析表

属する傾向を持つ作品数を全作品数である39で割って100をかけたもの(小数点第二位以下四捨五入)。数値はそれぞれの度合いであっていくつかの傾向は相互に重複する。 以下、%で表示。

散文度          79.5%
韻文度          20.5%
随筆度           7.7%
小説度          71.8%
純文学度         53.8%
エンターテインメント度 46.2%
純和風度          7.7%
外国舞台度       20.5%
過去度          30.8%
現在度          25.6%
シュルレアリスム度   15.4%
ミステリー度       33.3%
SF度             7.7%
幻想度          59.0%
怪奇度          51.3%
ホラー度         33.3%
ファンタジー度      30.8%
背徳礼賛度       23.1%
耽美度          41.0%
退廃度          43.6%
哀切度          20.5%
パンク度         46.2%
エロティシズム度    20.5%
残酷度          48.7%
笑い度          12.8%
不穏度          100 %
志の低さ度          0 %

以上、当社比。
極上の作品をご用意いたしました。自信をもってお勧めいたします。

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