アンソロジー『リテラリーゴシック・イン・ジャパン』編のときも
「リテラリーゴシック」というのはゴシック小説ではなく、ゴシックと呼ばれる文化にかかわる者から見て、これはいいと思える文学、という意味である。ゴス者から見て「いい」と思えればなんでもよいので、何かの手本に合わせて決めているのではない。
「ゴシックロマンスではないからこれは違う」とか「ゴシック小説としてはこれは認められない」とか決めつけてくる先行者をまず排除した上で、ゴスの方面に興味のある人たちに読んでいただきたい文学、として差し出したものである。
こういう態度、つまり、先行する何かにあわせて批判・否定する意見を予め排除しておくという発想は20世紀初頭の「前衛」のやり方とも近いものがある。
という意味でこれも前衛の発想。(つづく)
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